固定費・節約
年金はもらえなくなる?老後リスクは公的年金+個人資産で備える【2026年度】
U老後も不安だよ。私たちの世代は、将来年金をもらえなくなるって聞くよね。
K金額の調整はあり得る。でも、いきなりゼロになる前提で考える制度ではないよ。
Uじゃあ私は、破綻寸前の年金を当てにせず個人年金保険で守る。独身貴族のMちゃんも言ってたもん。
Kちょっと待って。Mちゃんの独身貴族プランは自由だけど、制度を知らずに保険を足すのはやめよう。
U独身貴族、年金まで自前の王国を建てる気だった。よりみちFIREへようこそ。FIREまで、今日も寄り道しながら考えていきます。
保険編①では病気やけが、保険編②では働けないリスク、保険編③では死亡リスクを整理しました。
今回は、老後リスクです。
年金はもらえなくなるの?
公的年金は、少子高齢化に合わせて受給水準が調整される可能性があります。
それでも、明日から突然なくなる貯金箱ではありません。
2024年度の公的年金全体では、保険料収入が43.1兆円、国などの負担が12.1兆円でした。
年度末の積立金は、公的年金全体で306.0兆円です。
厚生労働省「公的年金財政状況報告-令和6(2024)年度-」の決算値です。積立金はGPIF以外の共済組合なども含む公的年金全体です。
年金は「自分専用の積立」ではない
現役世代が払った保険料を、その時代の受給者へ届けるのが基本です。
これを難しい言葉で「賦課方式」と呼びますが、世代から世代への仕送りと考えれば十分です。
U私が払った保険料は、私名義の箱に積み上がっていないの?
Kそう。今の受給者へ届く。その代わり、私たちの老後は未来の現役世代、税金、積立金で支える仕組みだよ。
U親への仕送りより、だいぶ巨大な家族グループだね。厚生労働省は、長期的な給付財源の目安を、保険料約7割・国の負担約2割・積立金約1割と説明しています。
仕組みは厚生労働省の「賦課方式と積立方式」「積立金の役割」で確認できます。
積立金は、今いくらある?
積立金の多くを運用するGPIFには、2025年度末で293兆6,437億円の運用資産があります。
2001年度からの累積収益は196兆9,306億円でした。
GPIF「2025年度の運用状況」による2026年3月末の数字です。運用なので、毎年必ず増えるわけではありません。
さらに2024年度末の公的年金加入者は6,757万人。このうち、会社員・公務員など厚生年金の加入者は4,748万人です。
給料から保険料を差し引く仕組みもあり、制度には大きな収入の土台があります。
U数百兆円と6,000万人超。私のへそくり箱とは、規模が違いすぎる。
Kだから「もうすぐ全部なくなる」と決めつけない。人口や賃金で給付水準は変わるから、5年ごとに財政を点検しているよ。破綻する・しないの二択ではなく、制度は続く。ただし将来の受取水準は調整され得ると考えるのが現実的です。
2026年度、いくら受け取れる?
2026年度の老齢基礎年金は、40年間納めた場合、1人あたり月70,608円です。
会社員の夫と専業主婦という標準モデルは、夫婦で月237,279円です。
厚生労働省「令和8年度の年金額改定」による例です。標準モデルは、平均標準報酬が賞与込み月45.5万円の男性が40年間働き、夫婦2人分の基礎年金が満額という前提です。
U私も会社員として働いているなら、標準モデルより増えるの?
KU自身の厚生年金があるから、その分が上乗せされる。正確な額は、2人分をねんきんネットで見るのが早いよ。60か月の未納がある例
国民年金は、20歳から60歳までの40年、480か月を基準に計算します。
60か月の未納がある単純な例では、次のイメージです。
保険料を納めた期間と免除期間などを合わせて10年以上ないと、原則として老齢基礎年金を受け取れません。
受給条件と計算は、日本年金機構の「老齢基礎年金の受給要件・年金額」をご確認ください。免除期間は種類により年金額への反映が異なります。
年収500万円で40年働いた概算
2003年4月以降だけに加入したと単純化すると、厚生年金の上乗せは年約109万6,000円です。
基礎年金を足すと、年約194万3,000円、月約16万2,000円になります。
| 内訳 | 年額 | 月額 |
|---|---|---|
| 老齢基礎年金 | 約84.7万円 | 約7.1万円 |
| 老齢厚生年金 | 約109.6万円 | 約9.1万円 |
| 合計 | 約194.3万円 | 約16.2万円 |
平均標準報酬額を500万円÷12、加入期間480か月、給付乗率5.481÷1,000として計算した概算です。実際は標準報酬、賞与、加入時期、再評価率などで変わります。計算式は日本年金機構の「報酬比例部分」をご確認ください。
Uじゃあ、うちは共働きだから、2人ともこのケースなら月約32万円? 案外多いね。
Kそういう概算だね。公的年金だけでも、老後の大きな柱になりそうだ。
U月32万円なら、案外ゆったり暮らせそう。老後の平日ランチ、混雑知らずだね。年金は払い損なの?
ここは、投資の成績表ではなく長生き・障害・死亡に備える社会保険として見ます。
ただ、感覚をつかむために2026年度の金額を固定した単純計算を置きます。
| モデル | 本人が払う保険料 | 10年間受給 65〜75歳 | 20年間受給 65〜85歳 |
|---|---|---|---|
| 国民年金 月17,920円×40年 | 約860万円 | 約847万円 | 約1,695万円 |
| 会社員 平均年収500万円×40年 | 約1,830万円 | 約1,943万円 | 約3,887万円 |
Uじゃあ、75歳を超えれば絶対に勝ち?
K今の金額を固定した単純計算なら、だいたいそう。しかも年金は、長生きするほど受取額が増えるよ。
Uよし、75歳からが本番。まずは健康第一だね。
国民年金保険料は2026年度の月17,920円を40年間固定した比較です。会社員は厚生年金保険料率18.3%の半分9.15%を本人負担として単純計算しました。勤務先も同額を負担します。将来の手取り額や個人の寿命を予測する表ではありません。
公的年金は、老後だけではない
公的年金には、民間の積立商品と単純比較できない保障があります。
会社員の厚生年金保険料は、勤務先が半分を負担します。
扶養される配偶者が第3号被保険者の条件を満たす場合、本人が国民年金保険料を直接払わなくても基礎年金の対象になります。
だから私たちは、公的年金を「利回りだけで選ぶ金融商品」とは考えません。
個人年金保険を急がなくていい
私たちも、知識が足りなかったころは個人年金保険に入っていました。
老後が不安だから、保険の名前に「年金」とあれば安心だと思っていたのです。
今は解約しています。
公的年金を土台にしながら、残りは使い道を固定しすぎない個人資産で備える方が、私たちのFIRE計画には合っていると判断しました。
U私たち、個人年金保険もフルコンボの一員だったね。
K当時は安心を買ったつもりだった。今は公的年金を知って、個人資産は自分たちで育てる方を選んだよ。
U保険フルコンボ、完成報酬が固定費だった。公的年金があるから、老後資金を何も用意しなくてよいわけではありません。
少子高齢化で、今より受取水準が低くなる可能性はあります。
だから答えは、公的年金を捨てることでも、民間保険へ丸投げすることでもないのです。
まとめ
公的年金は、将来なくなると決めつけて捨てる制度ではありません。
保険料、税金、積立金で支えられ、老後だけでなく障害や死亡にも備える社会保険です。
私たちは、老後を公的年金+個人資産で備えます。
個人年金保険へ急いで入る前に、まず自分が受け取る公的年金の概算を確認します。
保険全体の整理から始めたい方は、月7.4万円の保険フルコンボを見直した記事もあわせてどうぞ。
Uねんきんネットを開いて、今の見込額だけ確認してみる。
K予想より多くても少なくても、数字が出れば次の貯金額を考えられるよ。今日も、FIREまで寄り道しながら。自分たちの選択肢を、一つずつ増やしていきます。
※この記事は2026年度の制度と単純化したモデル計算に基づく一般的な情報です。実際の年金額は、生年月日、加入記録、標準報酬、免除・未納、受給開始時期、今後の制度改正などで変わります。保険の解約や投資判断の前に、ねんきんネット、年金事務所、契約先などでご確認ください。サイトの免責事項もご覧ください。